人工呼吸器

人工呼吸器

人工呼吸器…病棟で働いていれば何度か目にする機会はあると思います。
働いている科にもよりますが。
何度見ても勉強しても良く分からない・苦手意識のあるものです。
今回は人工呼吸器のモードや設定でよく聞くものを纏めてみました。

 

 

人工呼吸器の仕事とは?

 

人工呼吸器の目的は大きく分けて3つあります。
「必要な換気量を保つこと」「酸素化を改善すること」「呼吸仕事量を軽減すること」です。
普段から呼吸をするときに「さあ呼吸をするぞ!」と意識して行っている人はほとんど居ないと思います。
自分で意識しなくても体が勝手に調整してくれているからです。
しかし、なんらかの理由でそれが適切に行えなくなったときに人工呼吸器は自分の代わりに仕事をしてくれたり、自分の手助けをしてくれます。

 

 

換気モード

 

(S)CMV+,SIMV+,PCVなど、よく分からない単語が並んでいてそこで挫折…。
私も未だに呼吸器をつけた患者さんを受け持つときはドキドキです。
「あれ?これってどういう意味だったけな?」など勉強しなおします。
前置きはさておき…。
呼吸器の換気モードを勉強するにあたって、おさえるポイントは2つあると思います。
1つは「従量式なのか、従圧式なのか」、もう1つは「自発呼吸があるかないか」。この2つが分かればモードも理解しやすくなるかと。

 

従量式(量規定換気)とは   VCV(ボリュームコントロール)

 

1回換気量を設定し管理するものです。
リークがなければ設定した換気量を維持することが出来ますが、患者さんの肺の状態によっては量が左右されます。
設定した換気量だけガスを機械が送るので、圧がかかりすぎてしまい圧損傷をおこす場合があります。
気道内圧の変化に注意が必要です。
【モード名】(S)CMV+,SIMV+

 

従圧式(圧規定換気)とは   PCV(プレッシャーコントロール)

 

気道内圧が一定に保てるものです。
従量式とは違い、機械がガスを送っている間、患者さんの気道内圧は一定に保たれているため圧損傷のリスクは減ります。
しかし、1回換気量は保証されていないため、低換気になる可能性があります。
換気量の変化に注意が必要です。
【モード名】PCV+,PSIMV+,SPONT,DuoPAP,APRV

 

 

自発呼吸がない

 

自発呼吸がない場合は、機械が全てサポートするので強制機械換気となります。
【モード名】(S)CMV+,PCV+

 

自発呼吸が不安定

 

自発呼吸が不安定な場合は、自発呼吸を優先しつつ少ない場合は機械換気を行います。
【モード名】ASV,SIMV+,PSIMV+

 

自発呼吸がある場合

 

自発呼吸はあるけどまだ機械離脱まではいけない。
そんな場合は、自発呼吸を補助する換気を行います。
【モード名】SPONT,APRV,DuoPAP

 

上記はMEさんの講義をもとに作成しました。機械の分からないことは機械に詳しい人に聞くのが一番ですね。

 

 

設定

 

換気モードの次は詳細設定をします。FiO2PEEP,VTなど聞いたことがあるのではないでしょうか?

 

FiO2
吸入酸素濃度です。
空気中の酸素濃度は21%なので、人工呼吸器は21〜100%でFiO2が設定されています。

 

呼吸回数
1分間の呼吸回数です。
換気回数やRRとも言います。

 

I:E比
吸気時間と呼気時間の比です。
吸気時間が2秒、呼気時間が4秒だった場合、I:E比は1:2となります。

 

VT
1回換気量のこと。
1回の呼吸で吸う量の設定です。
タイダルボリュームとも言います。

 

MV
1分間の換気量のこと。
1回換気量(ml)×換気回数(回/分)です。
分時換気量やミニッツボリュームとも言います。

 

PEEP
呼気終末陽圧です。
漢字を見て分かる通り、呼気の気道内圧が0にならないように一定の陽圧をかけます。
肺の虚脱を防止し肺の損傷を最小限にしたり、同じFiO2でPaO2を上げる目的があります。

 

トリガー
圧トリガーとフロートリガーがあります。
人工呼吸器が患者の吸気を検知させる仕組みのことで、検知すると吸気が始まりガスが送気されます。

 

設定ではありませんが、リークという言葉もよく耳にするのではないでしょうか?

 

リークとは
空気が漏れていること。
挿管中はリークが0です。もし継続的にリークが0以上の場合はカフ圧の減少/漏れ/破損・気管浮腫を疑います。
回路からの漏れが無いかも確認しましょう。

 

 

 

 

 

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